プロカメラマンになるための、WEBやSNS用写真づくりに使える3つの撮影テクニック


ぴよ:これからお話するのは、ホームページや印刷など、広告に使いやすい写真として必要とされる写真の撮り方についてです。

使いやすいとは・・・

デザイナーさんは、ホームページや広告などをデザインしてお客様の宣伝をします。しかし、いくらきれいな写真が撮れても、デザインを前提とした写真が撮れなければ使えません。
カメラマンが必要とされていることは、ただ写真がうまいだけではなく、デザインして納品されるプロセスのところまでを考えておくことで、そうするとプロカメラマンとしてお仕事がどんどん増えていきます。
そこで、今回はデザイナーさんと良いタッグを組んで撮影できるように、関西カメラ女子部部長でもあり広告写真家のやまぐち千予と、イラストレーターのすえひろはるなさんとコラボをいたしました。


はるな:はじめまして!
イラストレーターのすえひろはるなです。
猫を2匹飼っていて、美味しいものとお酒が好きです。
幼い頃から絵を描くことや、本やインターネットなど日常に溢れているイラストを見るのが好きでした。
誰かに幸せな気持ちになってもらえる愛される絵を描きたいです。
見てほっこりしていただけたらと思います♪
今回は写真についてデザイナーの視点でやまぐち千予さんとお話させていただきます。
記事の中のイラストも描きました。
皆さまが楽しく読みながら、勉強するきっかけになればうれしいです。
よろしくお願いします!
 

1:横位置メインで撮影しよう!



はるな:ねえねえ、ケーキ屋さんで写真を撮影したんだけど、急にホームページつくることになったんだけど、この写真どう思う?


ぴよ:美味しそう!!
でもこれでホームページをつくってみたらちょっと大変かも~~~


はるな:じゃ、今作ってるホームページにはめてみるね!

じゃーーーん


はるな:あれ、切れてしまったよ?上の方が全然みえない・・えーどーしてーー


ぴよ:じつは、、WEBやSNSで使う多くの画像は、横位置で撮影したほうが使いやすいんだよ。
もちろんデザインにもよるんだけど、横のほうがデザインしやすくって便利なんだ~。
ちなみに、横位置っていうのは、カメラを普通に構えたら横位置、スマホなら横に傾けて撮影することねっ!


はるな:そっかぁ、せっかくの写真が切れてしまって使い物にならないんだね。
雑誌とか広告とかポスターとか、縦位置の写真は印象的で一枚の作品としては素敵!
でも、縦スクロールが多いwebやsnsへの使用には向いてないんだぁ。
実際にバナー広告やホームページのヘッダーなどは横長の画像であることがほとんどですよね!
これは是非知っておいてほしいことです。キリッ
 

2:引きも撮る!


はるな:どうやら私、横で撮影していた写真ありました!
これならどうかな?


ぴよ:横で撮影してきたんだね。ちゃんと断面も見えて美味しそう!



はるな:でもホームページにはめこんだら切れちゃった・・
さっきよりはましだけど
それでもちょっとだけしか掲載されなくて、
ケーキであることがなんとなくわかるぐらい。
アップすぎますね~~~


ぴよ:そうなんです。横に撮影するだけでも、デザインすると不足してしまいます。縦横の比率がどうなるのかもデザイン次第になるんですね。比率をきいて撮影するのがいいですね。
でも、撮影したいときにデザインが決まっていないこともあります。なるべく、トリミングしてもいいように引きで撮影するのがよいですね。


はるな:引きってなんですか?


ぴよ:アップの逆のことを、引きです。
引いているって言ったりしますよね。
撮りたいものから少し離れて撮影し、空間をつくって全体に余裕をもたせるよ!

な・ぜ・な・ら
ついつい本当はアップで撮影したくなるものを、カメラマンはアップと、引いた写真を撮影しておきます。
写真の中で良い感じに撮影できたと思っても、デザインではその全体の比率をどのように使いたいのか、わかっていない限りトリミングされたり最終的には使えない画像としてお蔵入りになることも!というわけで、空間を作るように撮影したのがこちら。


どのように仕上がるのかがわかっていないと、写真ってなんだか使いにくいなぁと思われてしまいます。
文字の背景のようになってしまっていて、写真を通して伝えたい事が伝わりませんね。

ケーキもわかりやすく美味しそうに撮れました。
HPではこうなります。えええっっ


はるな:ちょうどケーキも入りましたね!


ぴよ:文字もしっかりきれいに入りました
文字を入れるところも気をつけておくようにしたほうがいいよ
例えばこんな写真はどうかな?


はるな:かぶって使えない・・・
どんな商品なのかみえにくいですね。

文字をいれるところに余裕を持たせて、スペースをあけることをおすすめします。
どこにいれるのかが決まっていない場合は、左右上下の空間をあけておけば
あとでどこにでも文字を入れておくことが出来るので、便利です。

どこに文字をいれようかといった選択が増えて喜ばれやすいです。
これがプロのお仕事なのだ!


ぴよ:そう!そうなんです。
余白が十分にないと、文字の配置できる場所が限られてしまいます。
デザインをしていると色々な案が浮かんでくるので、どんな構図にも対応している写真だと便利だよ~

うまく文字が入りました!

ぴったり!
 

3:画質は高い状態で撮影しておこう


ぴよ:例えばこのケーキの写真、ポイントがいちごだったとします。
そこでケーキをPRするのではなく、ケーキ用のいちごをあとでPRしておきたいなんてことがあったらどうしますか?


はるな:撮影した画像をつかってできたら便利ですよね?


ぴよ:便利ですね!

画質が低い状態で保存して使ったら、こんなふうに荒れた写真になることも~!


はるな:それだと、いちごをPRどころではないですね!


ぴよ:そこで、トリミングをしても画像がくずれないよう、Lサイズなどといった大きいサイズで撮影しておきましょう。


はるな:これ結構大事です!
制作していく上で被写体を切り抜いたりトリミングをすることがよくあるのですが、いざ切り抜きをしようと思ったら部分的にピントが合っていなかったり被写体が途中で途切れていたりして上手く使えない。


ぴよ:トリミングしようと思ったら対象物がはみ出たり途切れてしまったり。
最悪、撮り直しをお願いすることもあります。
高画質であればスムーズに作業を進めることができますし、画像が大きくて困ることはありません。
写真は高画質で大きいサイズで!


はるな:了解です~!

 
ぴよ:というわけで、この3つが鉄則です。


はるな:鉄則!
自分が撮りたい作品としての写真が必ずしもデザイン制作で使用される素材としても良いものであるとは限らないので撮り分ける必要がありそうですね!


ぴよ:撮影したあとで困らないように、数パターンがあることを考慮して進めていくとうまくいきますよーヽ(=´▽`=)ノ


はるな:デザイナーにとってパターンはあればあるほど嬉しい!
言うことなしです!
ありがとうございました!
 
 
★さらに詳しく知りたいかたはこちら!★

 
 

やまぐち千予

133,365 views

カメラマンアシスタントを経て、2005年独立 光の反射と透過したものをモチーフに作品を撮影 風景、動物、スイーツ、商品や人物、広告撮影まで多岐にわたる 講師...

プロフィール